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コンサルタントコラム

胡子 芳朗

2014.04.02
幸福学(その2)


前回の幸福学では「物質よりも経験を買う」ことの方が、より幸福感を感じるというお話をしました。さて次の基準は「ご褒美化」です。

車を運転した時の調査結果があります。大衆車と高級車があったとしましょう。どちらがドライブを楽しんでいると思いますか?高級車に乗っている人の方が必ずしもドライブを楽しんでいるとは言えないという結果が出ています。「車の価値=ドライブが楽しい」ではないのです。
「ぜいたく×ぜいたく=慣れ」であって、感謝の意識が薄くなっていくのです。

また、次のようなチョコレートによる実験結果もあります。
Aグループ・・・1週間チョコレートを食べることを禁止
Bグループ・・・毎日好きなだけチョコレートを食べる
1週間後にチョコレートを食べてもらい、それが楽しいかどうか聴いたところ、Aグループの方がはるかに楽しいと答えました。

さて、それでは例によってここでクエスチョン!
ある米国のファーストフード店が、サンドイッチにベーコン・チーズをフライドチキンではさんだ新商品を発売しました。1ケ月で100万個も売れる大ヒットとなりました。このファーストフード店は次にどのような行動をとったでしょう?
(1)200万個に増産した
(2)50万個に減産した
(3)即メニューから引っ込め売るのを止めた

正解は(3)で売るのを止めたです。翌年以降期間を限定して再度販売することにより、大ヒット期間を継続したのです。クーポン券も期間の長いクーポン券よりも、期間の短いクーポン券の方が、よく使われているという調査結果があります。

「消費を控える」「中断をはさむ」(ご褒美化する)ことによって、より楽しみが増えてくることを証明しています。私達の毎日の生活の中にも、惰性でお金を使っていることはありませんか?習慣となっているものを、もう一度見直してみることも必要かも知れません。
新しい見方でお金を使うことにより、よりお金の価値が生きてくるように思われます。

 

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