先頭に戻る

コンサルタントコラム

杉本 博文

2022.04.09
インフレに強い家計を作ろう


今年に入り、食料品をはじめ、身の回りのモノやサービスの値上げが相次ぎ、
さらにロシアのウクライナ侵攻によって拍車がかかることも想定されています。
日本では長い間、物価がほとんど上昇していませんでしたが、
今後は持続的に物価が上昇していくインフレが常態化するかもしれません。

インフレが続くとモノやサービスの値上がりで毎月の支出額が増えるだけではありません。

現在持っている金融資産の実質的な価値が、放っておくと目減りすることを
意識しておく必要があります。

年1%の物価上昇なら、1,000円のモノが1年後に1,010円になります。
現在の1,000円で買えていたモノが1年後には同じ1,000円では買えなくなる、
つまりお金の価値が下がってしまうことになります。

現在、1000万円の貯蓄があるとすると、年1%のインフレではその価値が1年後には
990万円に下がります。これが10年続くと905万円、20年後には819万円まで
低下します。日銀が目標としている年2%の物価上昇が続くなら、現在の1000万円は
20年後に672万円の価値になってしまいます。

インフレ対策として家庭でできることは基本的に3つあります。
①収入を上げる
②支出を下げる
③金融資産の運用効率を上げる
の3つとなります。

各家計の状況に合わせてこの3つの対策を最適に講じていくことは今も昔も変わりませんが、
最近はその選択肢が多岐にわたっており、
今まで考えていなかったようなことも選択肢に入ってくることもあります。

また変化していくスピードも速くなっていますので一度見直したから大丈夫ということはなく
柔軟に都度対応していくことも必要となっていますので家計決算等で毎年チェックしていきましょう。


 

【前ページに戻る】