コンサルタントコラム
2017.06.12
「有事」のリスクマネジメント
「有事」という言葉の意味を調べてみると、
「戦争や事変など、非常の事態が起こること」とあります。
北朝鮮からの度重なる弾道ミサイル発射は、いつ間違って国内に
着弾するかも分かりませんし、実際に日本を狙ってくる可能性もあり、
大きな脅威となっています。
また、満員電車の中で、やってもいない痴漢と間違われ、
社会的地位を失ったり、冤罪を晴らすために途方もない
苦労を強いられる、といったケースもあります。
ある意味、いま私たちは「有事」の状況下にあると認識した方が
良いのかもしれません。
では「有事」のリスクマネジメントをどのように考えたら良いのでしょうか?
答えは…やっぱり基本に忠実です。
まずは、身の回りのリスクを書き出しましょう。
リスクが発見できたら、それらのリスクが回避できるか?
できないか?を確認します。
ミサイルが飛んでくるリスク、これは個人レベルでは回避できません。
痴漢に間違われるリスク、100%回避できないかもしれませんが、
両手とも吊革を握るなどして、予防することはできそうです。
回避も予防もできないリスクは、保有財産でカバーできるか否か?
を確認し、カバーできない場合に初めて保険への加入を検討します。
しかし、保険の弱点は「出ないケース」があることでしたね。
多くの保険会社は、戦争の場合、地震・噴火・津波と同じように、
免責事項(支払の義務を免除すること)として、支払わない可能性がある
としています。
※実際には、東北大震災や阪神大震災でも全額支払われています。
近くにミサイルが落ちた場合に備えて、いつでも避難できるよう
防災グッズを準備したり、家族内で集合場所を確認したり、
いつもより現金を多めに持っておいたり、と「有事」が起こったあとの
対応について家族で話し合っておくことが大切ですね。