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コンサルタントコラム

杉本 博文

2017.05.16
自助努力を考えましょう


これからの社会保障などの制度設計の土台となる、
今後50年間の日本の人口推計が公表されました。

前回5年前の推計に比べて、出生率が上昇し、
少子高齢化のスピードはやや緩やかになったものの、
いよいよ日本は超少子高齢化の険しい坂道を長期にわたって登っていくことになりそうです。

何十年も先のことなど自分には関係ないと思う方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、皆さんのお子さんやお孫さんが
今よりはるかに重い負担や給付の削減という厳しい現実に直面することになるのです。

では、新しい人口推計の内容を見ていきます。
おととしの国勢調査の結果をもとに推計されています。

▼まず総人口です。現在の人口は1億2700万人。
これが、50年後の2065年には8800万人に減少します。
今の人口規模の3分の2に縮小します。

▼次に、高齢化率です。
今は、65歳以上の人の割合が27%、
これが2053年に38%まで上昇し、
その後も38%の高い状態が続くと推計されています。

▼一方、現役世代、15歳から64歳までの人の割合は、
今の61%から51%に減少します。

一人の高齢者を何人の現役世代で支えるかという数字をみても、
今は、2.3と、一人の高齢者を二人の現役世代で支える社会ですが、
50年後には1.3と、
一人の高齢者を一人の現役世代で支える
「肩車型社会」になることに変わりはなく、
より厳しい時代が近づいているのです。

そうした中、老後資金も年金を当てにするのではなく、
自分で準備するといった自助努力をしていくことを
もっと考える必要があるのではないでしょうか。

資産形成をしていくのに
「NISA(ニーサ)」や「iDeCo(イデコ)」
など優遇される制度なども整備されてきています。

優遇制度を活用し、
生活設計をしっかりとたてて、
老後の資産形成をしていくといった自助努力をしていきましょう。

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