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コンサルタントコラム

杉本 博文

2025.06.17
インフレ率と家計への影響


直近のインフレ率

総務省統計局の発表によると、
2025年4月の全国消費者物価指数(CPI)総合指数は前年同月比3.6%の上昇となっています。

生鮮食品を除く総合指数も3.5%上昇、
生鮮食品及びエネルギーを除く総合指数も3.0%上昇しています。

特に、食料品(前年比6~7%で推移)やエネルギー(電気代13.5%上昇など)の価格上昇が顕著で、
ガソリンや小麦粉なども値上がりしています。

G7諸国と比較しても、日本の物価上昇率は特に高い状況が続いています。

また、日本銀行の調査では、消費者の「体感物価」は実際のCPIよりも高く、
前年比15%前後で推移しているとの報告もあります。

これは、購入頻度の高い食料品やエネルギー価格の上昇をより強く実感しているためと考えられます。


家計に及ぼす影響

インフレは家計に様々な影響を及ぼします。

購買力の低下
物価が上がることで、同じ金額で買えるモノやサービスの量が減り、
実質的な購買力が低下します。
特に賃金の上昇が物価上昇に追いついていない現状では、
家計の実質的な可処分所得が減少していると感じる人が多いです。

生活費の増加
食料品、光熱費、日用品など、生活に直結するものの価格が上昇するため、
単純に毎月の生活費の負担が増加します。

資産価値の目減り
現預金で多くの資産を保有している場合、
インフレが進むとお金の価値が相対的に下がるため、
預貯金の価値が目減りします。
例えば、現在の普通預金の金利では物価上昇に追いつかず、
実質的な資産価値は減少してしまいます。

住宅ローン金利への影響
インフレ時には金利が上昇する傾向があるため、
変動金利型の住宅ローンを組んでいる場合、
返済額が増加する可能性があります。
一方で、家賃も上昇する傾向にあり、
持ち家か賃貸かによっても影響は異なります。

円安の進行
インフレが進むと、円の価値が相対的に下がりやすくなり、
円安を招くことがあります。
円安は輸入物価をさらに押し上げ、家計への負担を増大させます。


インフレが続く中で、家計を守るためには
収入を増やす
支出を減らす
運用効率を上げる
といったことが有効です。

収入を増やす
物価上昇に賃金上昇が追いつかない現状では、副業やスキルアップなど、
自身の収入を増やす努力も重要になります。


支出を減らす
家計の「見える化」と支出の見直し
まずは、毎月の収入と支出を把握し、何にいくら使っているかを明確にしましょう。
家計簿アプリやエクセルなどを活用し、
固定費(住宅ローン、保険、通信費など)と変動費(食費、日用品、外食、レジャーなど)を分類して、
無駄な支出がないかを見直します。


運用効率を上げる
資産運用の検討をする。
預金だけではインフレによって資産が目減りするリスクがあるため、
インフレに強い資産への投資を検討することが重要です。

「長期・積立・分散」投資
投資の基本原則であり、リスクを抑えながら資産を形成するための有効な戦略です。

長期: 短期的な価格変動に一喜一憂せず、長期的な視点で資産を保有します。

積立: 毎月一定額を投資することで、購入単価を平準化し、高値掴みのリスクを軽減します(ドルコスト平均法)。

分散: 株式、債券、不動産、金などの異なる資産クラスや、国内だけでなく海外にも投資することで、リスクを分散します。

NISAやiDeCoの活用: 
非課税で投資ができる制度なので、積極的に活用しましょう。
特に新NISAは非課税保有限度額が拡大され、より有効なインフレ対策となります。


インフレは家計に大きな影響を及ぼしますが、家計決算をすることで
適切な対策を講じることができ、その影響を緩和し、資産を守ることが可能です。
常に経済情勢に目を向け、自身の家計状況に合わせた対策を検討していきましょう。

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