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コンサルタントコラム

廣瀬 貴宜

2019.10.29
お金(円)以外とどう付き合うか①


ビットコインを代表とする仮想通貨(暗号資産)…

スマートフォンやクレジットカードによるキャッシュレス決済…

外貨建て金融商品…

 

つい数年前までは、

お金をジャラジャラと財布から出して支払いするのが当たり前でした。

つい数年前までは、

円建てでも、そこそこの利回りが得られていたので、外貨建ての学資保険なんて存在しませんでした。

 

そう考えると生活の様々な場面で、

お金(円)以外の決済手段を扱うケースが増えています。

 

最近、外貨預金について問い合わせがありました。

Aさんは、スマホに届いたネット銀行の勧誘メールを眺めながら、

Aさん「外貨建て預金の金利が20%なんだけど、どう思う?」

私「どこの通貨ですか?」

Aさん「よく分からない」

私「えっ?」

スマホを見せていただくと、そこには…

『キャンペーン期間中!外貨定期預金NZドル(1週間もの)年利20.0%(税引前)』

と書かれてありました。

 

どこの国の通貨かは、ちゃんと見れば分かることですが、

ほかの文言については、

金融リテラシーがないと、パッと読んですぐに理解できないと思います。

平たく言うと、

『確かに年利は20%なんだけど、それは1週間だけ。そして利息から税金が引かれるよ。』

という意味です。

例えばキャンペーン期間中、10,000NZドルを預け入れた場合の受取利息は、

10,000NZドル×(年利)20%×(適用期間)7日÷365日×(税引き後受取利息)79.685%=約30.56NZドル

になります。

 

Aさんは、1年間で2,000NZドルの利息が得られると考えていましたが、

実際に得られる利息は、わずか30NZドル余りということです。

さらに為替リスクも考慮する必要があります。

 

今後、日本円以外との決済手段を多用する機会はまだまだ増えそうです。

金融リテラシーをしっかりと身につけておいた方が良さそうです。

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